阿美の本棚

阿美の好きな書籍の言葉や、最近好きな「鬼滅の刃」に関するレビューや考察(ネタバレしています)を書いています。

アニメ「平家物語」5話『橋合戦』

重盛の死を受け、「未来が見えても変えることはできない」と嘆くびわ
その左目は、いつの間にか重盛の目と同じ色になっていた。
重盛に代わり弟の宗盛が平家の頭領になるが、後白河法皇は平家の勢力を削ごうと動き始める。
これに反発した清盛は、三種の神器とともに幼い安徳天皇の即位を急ぐ。

 

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びわの目の色が変わったこと成長しない事みんな気にしてるのね~

 

重盛の屋敷にてびわと維盛様、資盛様、清経様。びわの左目の色が父・重盛の色に変わっているのに気が付く清経様に維盛様が「父上の形見を受け継いだのかもしれぬ」と。そこへ資盛様がお前は体も大きくならないし、物の怪じゃないかとまたちょっかいを出すので思わずびわも引っかいたりと取っ組み合いに。慌てて止めに入る維盛様。

 

そこへ宗盛様が弔問へやってきました。

気を落としていると思っていたのになんだか賑やかだなぁと。

泣き重盛殿に報告に来たと。自分が重盛の跡を継いで平家の棟梁となると。

そしてなぜか「プピッ=3」ってなんだ?(笑)

 

通常だと、重盛が死んだのだから次の平家の棟梁となるのは重盛の嫡男の維盛になると思われるのだが、この辺はいろいろ込み入っているようでそうならなかった原因がいくつかあると思います。

・重盛・維盛それぞれの妻が鹿ケ谷の陰謀の首謀者の1人でもある藤原成親の妹や娘ということもあって直接的に事件とは関係なくとも、姻戚関係だったこともあり平家のほかの人たちから敬遠される

・重盛様の母(重盛様が幼少期に病死)と宗盛たちの母(時子様)の出自の位の差故。同じ貴族出身とはいえ、位の高さでいえば宗盛様の母君の時子様の方が立場が上ということもあり、清盛様が出家したのち、一部の人たちからは重盛様ではなく、宗盛様が正当な嫡男ではないかと推されたりもしたけれど、清盛様は関係なく嫡男の重盛様を棟梁にしました。

 

びわは徳子様の所に来ています。もう言仁(ときひと)様にメロメロのようです。

そこへひょっこりやって来たのは、平知盛様。

言仁様の健やかな成長を喜ばしく思っているようです。そしてびわの事も聞き及んでいるみたいですが。びわの目の色を見て驚く知盛様。

 

「重盛兄上の落し胤ね…か!?」

「違います」

なんだかこの平家物語の知盛様、陽気で軽い感じですねぇ~。

ちょっと空気読まない系?というか自分の奥方が帝の妾の殖子様との間にできた守貞親王の乳母になっていることもあって口を滑らしちゃったみたい?徳子の表情に慌てる知盛様。

 

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言仁親王様とびわが可愛すぎます。

 

何を言ってるのかわからないびわに徳子が説明をしてくれる。

言仁親王に弟が出来たと。びわが聞いたことのある小督の君ではなく、殖子様という方と。

言仁様と気持ちよさげに昼寝をするびわ。時子様と知盛様…

「兄上は宗盛兄上の補佐役になられたのでしょう」

「重衡と一緒にな。」

 

やはり気になるのは宗盛様に棟梁の役目が務まるのかどうか…

知盛様も気にはなってるだろうけど…まぁ致し方ないよね。

清盛様と言えば…重盛様が亡くなってから福原に引きこもっているらしい。やはりかなりのダメージを受けた感じの清盛様。

 

「いつまでも沈んじゃおれんさ。兄上がおらんでも我らは平家を継いでいかねばならんのだ。兄弟力を合わせ、もりもりひらりと頑張るさ」明るい兄上ですね。

 

一方、ごっしーは清盛が福原に引きこもっているのを好機と思い、基房と結託して重盛様の越前の領地、さらに盛子様の財産などを没収してしまわれる。ほかにも好き勝手に朝廷の人事などをしていることを宗盛様が清盛様に報告に来ましたが、これにはさすがに清盛様、怒り心頭!腑抜けてる場合ではありませんということで急ぎ京へ向かいました。

 

京へ戻る清盛様の牛車に京の町の人たちもただならぬ感じに不安げです。

六波羅に戻って来た清盛様。一門が揃ってお出迎えです。

帰って来て早々、宗盛様、知盛様、重衡様に早速色々指示を始める清盛様。

 

「今日をもって、摂政関白以下合わせて43名の職を解く、そののちはすべて平家一門が務める。特に重盛の領地を取り上げた関白基房、あやつは日向(現宮崎県)に流罪とせよ。」

 

一見、清盛酷いという感じですが、基房が重盛様から維盛様に譲り受けた領地を取り上げたことで維盛様達の生活はかなり困窮してそのことで重盛様の家の力も弱くなってしまったんですよね。藤原家としても調子に乗って行動したことが結局武力も戦いにおける知力もないのに清盛様が弱くなったからと行動しちゃうと痛い目に遭ったちゃうんですよ。

 

知盛様を筆頭に基房様を捕らえに向かいます。基房様はごっしーに助けを乞います。

自分は出家したので日向に流罪はご勘弁くださいと。でもそれごっしーにお願いするの違うんじゃない?

 

清盛様、流罪先を日向じゃなくて備前(現岡山県)に変更してくれました。

そして宗盛様に後白河法皇様を鳥羽離宮へお連れしろと(いわゆる幽閉生活に突入です)

悔しそうなごっしー。いや、最初からよくよく考えて行動した方がいいんじゃないですかと思いますけどね~。泣いて悔しがる法皇様です。

 

そして、言仁親王天皇即位となり安徳天皇の誕生です。大喜びな清盛様とは対照的に徳子様の表情は晴れません。そして高倉上皇様に厳島神社に参拝に来てほしいとお願いする清盛様なのです。

 

春の季節、重盛の館に重衡様がやってきて、子供たちに笛を聞かせています。

重衡様の笛の音に感動してる清経様。火鉢であぶり餅焼いていますね~。

資盛様はのんびり笛なんぞ吹いていていいのかと言っています。

「兄上、叔父上は父上を亡くした我ら兄弟を心配して、こうして来てくださってるのですよ」

「なに、宗盛兄上から逃れたいのもあるしね」

 

部屋ではなくて廊下にいるとそりゃ手もかじかむよね~びわ

重衡様が先日、源仲綱が大切にしていた愛馬を宗盛様が気に入って自分の馬にしてしまった。それだけならまだしも、その馬に「仲綱」と命名してその場で乗って「もっと鞭をくれてやる」なんて言いながら楽しげにしてるのをまざまざ見せつけられたら、まるで馬ではなくて仲綱自身が鞭うたれたように感じるじゃない?仲綱は悲しいし悔しいしって感じだけど平家に逆らえない事情もあるのでどうしようもない気持ちだったでしょう。

 

「あとで、我らが諫めはしたが、平家の棟梁としてあの振る舞いは…」

そんな話をしてる最終に何気にびわがあぶり餅を資盛に渡している感じ、そしてそれを受け取る資盛なんか好きなシーンですわ。

 

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ここでも登場、あぶり餅

 

重盛様が生きていたら法皇様も幽閉されることもなかっただろうし、高倉上皇様も厳島に周囲の反対を押し切って参拝に行ったから幽閉も時機に解けるんじゃないかと重衡様が資盛様へおっしゃっています。

 

重衡様は重盛の子供たちに、これから先は自分たちが平家を背負っていかないといけないんだから、いざという時のことも考えて笛だけじゃなくて、政にも関心を持って武芸の腕も磨かないといけないよとアドバイスに満面の笑みで清経様が「はい」ってかわいい。

 

資盛様が重衡様に化け猫と紹介されてしまうびわ。目の色とか得体が知れないとか言いたい放題。

「資盛、そんなに口が悪くては女御殿たちに嫌われるぞ。そなたの思い人にもな」と重衡様に言われ焦る資盛様を見て喜ぶびわ

 

冷たくなってる手を握る重衡様に驚くびわ

「重盛兄上はそなたにずいぶん世話になったと聞く。もし困ったら、私の所へおいでいつでも助けよう」と言われ戸惑うびわだけど、その様子にほれぼれしてるのが清経様か何だか可愛いし、びわの表情がどうしたらいいのって感じがこれまた最高です。

 

春、以仁王の所に以前の仲綱(馬の方)の話をしている源仲綱。お尻に仲綱という焼き印まで入れられたと泣いて話をしています。父の源頼政も一緒にやってきてこの状況が悔しくてならないと。

 

「亡き重盛殿は、礼をわきまえ礼を尽くされる方でしたが、今や多くの者が平家を嫌い憎んでさえおります。」

 

ということで、ごっしーの第二皇子である以仁王に今こそあなたのお力が必要なのですと頼政

平家を滅ぼし、安徳天皇を廃し、あなた様が天皇になられるのです。決心して平家討伐の令旨をお与えくださいというけれど、実際のところ、ごっしーの皇子なのに親王宣下を受けられずにいたかわいそうな方なのです(天皇の子供であってもこの親王宣下を受けないと親王とは言えないのです)

 

ひそかに令旨を出す以仁王ですが、平家の方にもタレコミ情報が入りました。

現在(2022年)放送中の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の第4話にこの以仁王の話が登場していました。

 

情報を聞いた清盛様は急ぎ京へ戻ります。

以仁王は捕らえて土佐に流せ。」ということで京の町など以仁王を大挙で探しています。なんとか隠れている以仁王は女装をして園城寺へ逃げることに。

 

平家の方は宗盛様・知盛様・重衡様が算段している時に清盛様が戻られました。

この情報は高倉上皇様、徳子様の耳にも入ってきました。

以仁王はすんでのところで、女装し園城寺に逃げ込んだようだけど平家が来たらヤバいということで南都の興福寺比叡山延暦寺にも助けを求めたけれど、延暦寺の方はすでに清盛様が手を打っていたため受け入れてもらえず。しかし興福寺がというと

「両方を味方につけずとも、片方の翼をもげば飛べぬ。以仁王園城寺を出たそうだ。そこでかくまってもらうつもりだろうな」

 

そして以仁王平等院に入ったという情報が。

移動でかなりのお疲れのようで6回も落馬したとのこと。今がチャンスということで清盛様の号令で平等院を攻めることになりました。知盛様と重衡様が大将を務めることに。そして、維盛様も参戦することとなったようで、玄関でみんなでお見送り。

 

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烏帽子にお化粧姿での出陣、武士というよりも貴族意識って感じですね。

 

維盛様、きれいにお化粧して口元も紅をつけております。これは武家ではなくて貴族の風習みたいな感じ?経子様は心配しておりましたが弟たちは頑張ってきてねって感じですかね。

 

雨の夜、びわが琵琶を弾いていると資盛がやってきました。なんだかんだと言いながらもやはりびわと同じように維盛の事を心配しているのです。

 

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維盛様も必死でついて川を歩いております。

 

平家物語に一説とともに宇治橋での小競り合いの様子、そしてこれでは無駄に兵にダメージが増える。重衡様などが迅速に怪我人の手当てをしている様子を見る維盛。埒があかないので。馬を竹で繋ぎ、直接川を渡る作戦に。川の水の中で矢に打たれたり、おぼれそうになる仲間たちに対しても声をかけ、誰1人も流されないように助けながら進めと重衡様の号令。

 

維盛様も必死だけれど、目の前で行われる戦いにかなりメンタルやられております。

これも平氏から平家となった弊害のひとつでもありますね。重盛たちの子供たちは武士というよりも貴族に近い感じの生活を送っていたので、武芸は出来ても、それよりも雅な舞などの方を好んでしまったので、戦の実践となるとあまりうまくいかないこともあったのではないかと思います。それが後々の平家滅亡につながる要因の一つとなったのでしょう。

 

維盛様、ちょっとメンタル壊れちゃったかな?

清盛様は大勝利で大喜び。源頼政・仲綱親子は平等院で自害、以仁王自身も逃げている途中で矢を受けて亡くなりました。匿った園城寺は重衡様が焼き討ちにしたと言っておりますが、ん?これはどういうこと?この園城寺の焼き討ちは南都焼討の事なのかしら?

 

もし南都焼討だとしたら結構時系列的に…

南都焼討はある意味不慮の事故みたいなもので、重衡様もそういうつもりではなかったと落ち込んでおりましたが…

 

ぐったりしてる維盛様の下へ重衡様が…

「やむを得なかったのですよね」

「戦うのは武士の習いだ。戦うからには負けてはならぬ。」

もう、維盛様、ベソベソ状態です。重衡様が慰めますが…

 

びわはまた徳子様のところに遊びに来ているようですね。もうデレデレです。

しかし、徳子様の表情は暗いです。びわに呼ばれ笑顔を返しますが元気がないと言われちゃいました。上皇様は最近、あまり徳子の所には来てもらえないらしく、殖子様との間に第二子が誕生したらしい。

 

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清盛様の思いが子や孫になかなか理解して盛らないもの辛いのですけど…

 

「考えると苦しくて、苦しくて…」

「気の進まぬ婚姻であったろう?」

「最初はね。でもいつだったか…上皇様が愛でておられるもみじの落ち葉を召使が酒を温めるたきぎにしてことがあって、周囲は顔色を変えたんだけど…」

「林間に酒を温めて紅葉をたく風流なことだ」

「そうおっしゃって、お咎めすることはなさらなかったの。お優しい方なのよ。でも、上皇様はきっと私より、ほかの方とお過ごしになるほうが心が休まるのね。清盛の…平家の娘といるよりも…母上は違うけれど、以仁王上皇様の兄上。その方を父上は…平家は殺した。」

「あんまりだの」

「でも、わたしは許すの。父上も上皇様もみんな。許だなんて偉そうね。でも、どちらかがそう思わねば…憎しみ、争うしかない。でも、私は世界が苦しいだけじゃないって思いたい。だから、私は許して、許して、許すの。」

 

そういいながらはらはらと涙を流す徳子をみるびわ

思わず左目の世界を見るびわ

「おとう…おとうは許したか?」姿は感じられるけれど返事はない。

「重盛は…許したか?」「びわは許したか?」と逆に問いかけられた。

 

維盛様は殺された人たちの夢を見てるようで目が覚めてもさめざめと泣いております。 

 

今回は、重盛様が亡くなって、新しい棟梁が宗盛様となり、朝廷もちょっと小ばかにした結果、逆に清盛様から痛い目にあわされてしまい、源氏サイドも以仁王をネタに挙兵しようとたくらむけれど、なかなかうまくいかずあっという間に鎮圧されてしまいました。

 

あくまでも維盛様はお優しくてメンタル弱いキャラ?な感じで、宗盛様は「プピッ」な感じ観たいです。少しずつ何かが変わり始めてきました。

 

大河ドラマ平清盛」レビュー参考(時系列順)

あくまでもドラマの内容なので完全なる史実とは違いますが参考になりますので紹介しております。

 

第44回『そこからの眺め』盛子・重盛の財や領地やらをとられ、清盛様激おこぷんぷん丸になる)

第45回『以仁王の令旨』(安徳天皇誕生・源仲綱馬事件・以仁王令旨を出す)

第46回『頼朝挙兵』(以仁王敗走、源頼綱・仲綱父子自害)