アニメ「平家物語」6話『都遷り』
平家への風当たりが強まるなか、京からの遷都が決まり、慌ただしく引っ越しの準備をする資盛・清経・びわ。
たどり着いた福原の海岸で、兄弟たちはいとこ違いの敦盛と出会う。
月を見ながら笛を吹き、束の間の交流を楽しむびわたちだったが、清盛の邸では物の怪による変事が相次いでいた。
なんだかのどかな風景…
これは…遷都の準備みたいだね。
遷都というのは清盛様の念願だった都を京から福原に移すこと。
とにかく、引っ越しの荷物が多い。
清経様がびわに荷物の整理できたのかと聞いたら「うむ」と指さすけど、荷物が琵琶と
行李1つって…少なっ!
「わぁ、軽くていいですね」いやいや、清経様あなたは…(笑)
ぶつぶつ文句垂れている資盛様に対して、京にいたらまた乱が起こるかもしれないけど、福原だったら前は海で後ろは山だから守りやすいじゃないですかと本当に清経様はポジティブな方ですね。
「守りたいのは平家の世だ。急な遷都で屋敷を建てるのも間に合わぬ。だが、京に残れば平家に反する者とみられてしまう。皆、今ある屋敷を取り壊して、木材を運んでいる。京の町は廃墟のようになるぞ。」
清盛様の急いた気持ちが遷都を速めてしまいました。
まぁ、徐々に源氏の挙兵の足音が気かづいてきているだけに焦ったのでしょうね。
福原…
清経様は福原を結構お気に入りのようですがまたも資盛様は「お前のオツムの軽さがうらやましい」とか言っております。びわに水遊びをしたくないのかと言われ若干大人ぶる資盛様に
「うそつけ、遊びたいに決まっておる」とチャチャを入れるびわ。
そこにやって来たのは、来たああああ~敦盛様。
資盛様と清経様に丁寧にごあいさつをする敦盛様。
敦盛様は平清盛様の弟・平経盛(たいらのつねもり)様の末っ子。
有名なのは、時代劇などで織田信長が死ぬとき、「人間五十年…」と舞のシーンがありますがあのモデルになったのがこの敦盛様です(あの舞は「敦盛」と言います)
びわも初対面。清経様がご説明してくれました。
屋敷を尋ねたらここだと聞いたからと、資盛様はわざわざあいさつに来なくてもっていうけれど、敦盛様のお目当ては清経様。もう、いつにないほどの目をキラキラさせている清経様、可愛い。清経様の笛を聞きたかったみたいですね、小枝(さえだ)の笛を持参されている敦盛様。清経様も敦盛様の笛の音をぜひ聞いてみたいという事で…
夜、同じ場所で月見をしながらの演奏会ということになり、平家の皆々様がおそろいで海を眺めながらのお月見の宴…
敦盛様改まって重盛様のお悔やみを申しております。もう1年か…
「私は重盛殿の武士としてのご活躍を尊敬申し上げておりました。特に平治の乱での”元号は平治 都は平安 我らは平氏 3つ同じ平の字だ ならば敵を平らげよう”そう申され、武者たちを鼓舞されたお話など、心を躍らせながら伺っておりました。」
今はそのようなことをおっしゃっている敦盛様ですが、あなたのお言葉も後世に残っておりますよ。
そう言ってくれると父も浮かばれると清経様。ピーピーしゃべるためにここに来たんじゃないだろう、鳴らすのは笛だろうと資盛様。兄はツンデレだと敦盛様に話す清経様(笑)
そして2人で笛を吹こうとすると重衡様もそこに加わりました。これはなんと贅沢なことでしょう。敦盛様のテンションが上がっております。自己紹介しよとしますが、重衡様は敦盛様の事はご存じだと。
「ご活躍は存じております。宇治川や園城寺での戦いでは、それは見事なお働きだったとか。」
うーーん、あんまりそこには触れてほしくない重衡様なのですよ。話題をそらす重衡様です。そして3人で笛の合奏。なんと贅沢なひとときなのでしょう。
ごっしーも幽閉先が福原に変わりました。徳子と一緒に月を見ておりますが、まぁ自由ではない身なのでつまらないよね。もう少し広いところに移れるように清盛様にお願いしてみるという徳子様ですが、そんなこと承知しないだろうとごっしー。
「見るに心の澄むものは、野中の堂のまた破れたる」
今様の一節に喜ぶごっしー、徳子様の心配りありがたいですよね。
そうそう、このころ、高倉上皇様の体調が悪いんですよね。
急な引っ越しなどで疲れもあるんじゃないかと徳子。
寝込んでいる上皇様を看病される徳子様。
「そなたがそのようなことをしなくとも」
「かまいませぬ」
「すまぬ」
「謝られることはありませぬ」
「では、かたじけない」
どこまでも徳子様に気を遣おうとする上皇様と気を遣うなという徳子様。
徳子がごっしーの所にも度々伺っていること、子供だった自分と一緒になっていつも気を使わせてばかりだと上皇様。
「そなたは美しく、賢く、憧れのいとこであった。それに引き換え、世を知らぬ、何も出来ぬ自分が恥ずかしかった。そなたには感謝しておるのだ。」
上皇様の本当のお気持ちを知ることが出来て徳子様良かったですね。
どこからか安徳天皇の泣き声が…安徳天皇は海の音がお嫌いみたいです。
なんか不穏な空気が漂っておりますが…
清盛様がうなされておりますね。夢か何か髑髏に囲まれたりしておりますが気迫で追い払っております。
清経様とびわは一体何をしてる?
維盛様・資盛様・敦盛様が見守る中、にらめっこ?じゃなくて先日の清盛様の夢の話をしているのね。もう、敦盛様がいちいち可愛い💕
そんな敦盛様のリアクションに戸惑うびわ(笑)
ほかにも奇怪なことが沢山起きているみたいです。松が一晩で枯れたり、東国イチと評判の馬の尾にネズミが巣を作ったり、そのネズミ、子まで産んだとかってなんか不吉なことばっかやん!
「兄上は怖がりだから(資盛様)」
「モノノケの方がどれほどいいか…」
そうだね、まだあの宇治川の戦いの事忘れられずにいるんですね。みんな維盛様を心配しています。
すっかり、清経様と敦盛様は仲良しになっていますね。そうそう、敦盛様のお父様であられる経盛様も笛や歌の名手なのですよ~。そういわれて喜ぶ敦盛様「今度父の歌合せいいらしてください」って。
みんな京に戻りたがってるとびわと話す資盛様。資盛の思い人(伊子殿)は京に残っているのかとびわ。慌てる資盛様に、資盛も歌が得意なんだから文を送ればというんだけど「お前にはわからないかもしれないが、男女の仲はそれだけでは…はぁ、会えぬならよき嫁御をもらうしかないか…」
清盛様がびわを呼んでいる。
びわが部屋に行くと、時子様と清盛様が待っていました。
びわと一緒に、維盛様と資盛様も同行しています。
なんで?びわが心配でついてきたみたいです。
資盛様がびわの事を心配して維盛様も一緒にと連れてきたみたいですね。
時子様に見透かされております(笑)
清盛様はびわの琵琶の音でモノノケを鎮めてほしいだけなのにって…
時子様にもそうですかと言われてトホホな清盛様。ちょっと微笑ましいシーン。
びわもまんざらでもなさそう。時子様は早々に寝るとな。
びわの弾く音色を聞きながら清盛様、重盛様もこのびわの音を聞いていたんだなと
「おもしろうない男であったが、あやつだけはわしにも臆さず、ものを申しておった。まだまだこれからというときに…カネがないのに使うばかりで手を打たず、各地で反乱が起こっても、収めることも出来ず、何も出来ぬ貴族と、偉そうにするばかりの坊主が支配する、身分と権威がすべての世を我らは変えた。息苦しい世界に風穴と開けたのだ。富と武力でな」
もの言いたげな維盛様に何だと問う清盛様。
「ですが…今、我ら平家は…」
「何かを大きく変えるときには、反する者も出よう。変わるのをよしとせぬ者もおろう。だからこそ我ら平家一門、力を合わせねばならぬ。この新しい都で…開いた港で我らはさらに富を築く。その富で武力も蓄える。さすれば、我らの世は続くのだ。」
多分この物語が始まって、初めて清盛様の本心の一端が垣間見える言葉だったと思います。単なる「おもしろかろ」ばっか言ってる人ではないのですが、武士の地位を上げ、そしてまともな政も出来ない貴族たちのために苦しむ人たちを何とかすべく、頑張って来た清盛様、そのためには自分が政の世界に入らなければならなかったし、そのためには財も必要だし、貴族の嗜みは勿論だけど、武士としての武芸の方も磨か粘らなかったんだけどねぇ~どこでどうしたのか…清盛様の思いとは違う方向に平家が向かっていってしまっているんですよね。
文覚が伊豆の佐殿(源頼朝)の所へ来ています。持参したしゃれこうべは頼朝の父・義朝だと。平治の乱の後、牢の前にあったこうべをもらい受けたと言っておりますが、頼朝様もドン引きしますよね~ホンマかいなと思うよね~普通。この方は頼朝に平家打倒の挙兵を上げてほしいので必死です。
清盛公とは違い、一門以外の武士も取り立てて朝廷は立てつつ、新たな世を…なんて言っておりますが、ねえ~。頼朝は清盛様に助けてもらったからね今のところ時機早々って感じ?
文覚、ごっしーの院宣をもらってきたと言っております。
この期に及んでまだ何かたくらむごっしーなのです。平家を滅ぼせと言ってますぞ。
困ったなぁ頼朝様、そして文覚近い!疑うよねぇ~普通。突然坊さんが来て、父上のしゃれこうべとかごっしーの院宣持ってきたとか言われてもねぇ~。わかるよ、頼朝。
そして頼朝が挙兵したと聞いた清盛様。北条時政とともに伊豆を出たと、そりゃ清盛様もお怒りになりますわよ、絶対死罪と思っていたのになぜか伊豆に流罪にしたんだからねぇ、恩を仇で返されたという感じになりますよね。
石橋山で平家軍と戦になり、破れて7~8騎で敗走。(2022年2月17日現在大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ではこの辺の物語が繰り広げられておりますので興味のある方は是非ご覧ください。よりこの物語も楽しめます)もう清盛様地団駄踏んでおりますよ。先手を打たなければということで、維盛様を総大将にして富士川に向かわせますが、宗盛様、知盛様、重衡様いずれも維盛様には総大将は無理ではというんだけど、清盛様は重盛様は維盛様の歳のころには立派に武功をあげていたと。戸惑う三兄弟…
富士川の平家の陣…なんだか雅だねぇ~。
ここで言辞を迎え撃つと言われ戸惑う維盛様。
広い東国の野で戦った方がいいんじゃないかという維盛様なんだけど、伊藤忠清様(維盛様、資盛様の乳父(めのと))が戦の事は清盛様から任されていますと。とにかく、今は休息が必要だからヘタに動かず川を挟んで相手の出方を待つ方がいいと。
伝令によると源氏の兵は20万騎。思いのほか人数が多くて維盛様はプチパニック状態のようです。維盛様は元源氏の斎藤実盛に源氏の戦ぶりを聞いてみたんだけど、やっぱ聞かなかった方がよかったかもしれない、後悔後に立たず…
必死で維盛様のためにフォローする忠清。やめてぇ~もう維盛様のメンタルがヤバいですからぁ~。そして場所変えて忠清にお叱りを受ける実盛…彼は彼なりに、維盛様に奮起してほしかったんだろうけど、確かに今の平家の公達を見ていると武芸を疎かにしてるだけに口惜しい部分はあるよね。そういう人に仕えないといけないんだもん。
そんな話をしているとどこからか声がして行ってみるとなんだか兵が川の向こうを指さしています。なんだか対岸に凄い数の松明の明かりが…いよいよ明日の朝一番矢合わせになりそうだから今晩は休息をと維盛様に報告する忠清。
福原の荒れた海を見ているびわ。
夜、富士川では水鳥が鳴き、羽ばたいているその音に平家軍は源氏軍が攻めてきたと勘違いしてもう大パニック状態。維盛様もいさめることも状況の判断もままならず、翌朝、もぬけの殻の平家軍の陣に来た頼朝も「はてな?」って感じです。
そりゃ、もう清盛様は怒り心頭ですよね。維盛様を叱責します。
「重盛が亡くなり、後ろ盾がいなくなったそなたに、わしは手柄を上げさせたかった。だから総大将にしたのだ。忠清は死罪、維盛は喜界ヶ島に流せ!」
さすがの知盛様も忠清のこれまでの頑張って平家のために尽くしてきてくれたこと、武功をあげてきたんだから助けてほしいと、重衡様も同様にお願いています。維盛に関してもまだ戦に慣れてないんだから、もう少し長い目で見てあげてほしいと。
憎きは頼朝だから平家一門で頼朝を討ち取ろうと話を持っていく知盛様。
維盛様、もうかなり追い詰められていますねぇ。
清経様は敦盛様に、維盛様が流罪は免れましたが、自分の兄ながら恥ずかしいと。
でも敦盛様もポジティブなお人柄で、自分たちが出陣の時が来たら雄々しく潔く戦おうと言っています。
白猫を追ってきたびわ。猫を見つけたのはいいけれど、そこに維盛様が刀を振るっている様子を見つけてしまう。維盛様、松の枝に八つ当たりですか?
びわもどう言えばいいか戸惑っています。
「怖かった…あのようか数が攻めてくると思うと、怖かった。」
「維盛、今宵は維盛の舞が見たい厳島で見たように海辺で」
びわの精一杯の慰めの言葉なんだけど、維盛様は
「舞など…都は変わった。私も変わらねば。戦うのだ、戦わねばならぬのだ。平家の武士として」
もっと早く気が付くべきだったんだよね。忠清や重盛様からも舞や歌もいいけれど、武芸もちゃんとしなくちゃいけないと。でもこんな余が来るなんて考えもしなかった。危機管理がなかったんだよね。それもまた悲劇。
今回はいよいよ源氏との戦いが本格的に始まろうという感じでしたが、富士川の戦いに関して、重盛様の子供たちの世代になると、武士の本来の仕事よりも、政に携わることが増えたので、どうしても戦のための武芸を磨くよりも、音曲や舞や歌などの方が楽しかったりするわけで、戦もさほどないので、武芸の必要性も感じない、そしていざ戦場に行くということになっても、そのためのしきたりもわからず、維盛様も、忠清に兵を出立する日にちの段取りに関しても占いで決めていることも無視してしまったりしちゃったんですよね。
疲れた兵のために、遊び女などをこれまた忠清にとがめられたにもかかわらず呼んで飲めや歌えやなんてして、結局いざという時に全く役に立たず何もせず敗走してきたというのが富士川の戦い(戦ってもいないけど)これは清盛様もい怒り心頭となりますよね。本当に重盛様が生きておられたらどうしておられただろう。
そして今回から敦盛様が登場しましたね~。
凄く素敵な敦盛様です。重盛の所の清経よりも6歳年下なんですよね。この時、敦盛様11歳くらいです(笑)重衡様、敦盛様、清経様の3人での笛の演奏素敵でしたねぇ何度でも言います。
敦盛様の事も色々話したいけれどそれはまたということで。
あくまでもドラマの内容なので完全なる史実とは違いますが参考になりますので紹介しております。
第46j回『頼朝挙兵』(福原遷都など)
第27回『宿命の対決』(平治の乱での重盛様の名乗り)