阿美の本棚

阿美の好きな書籍の言葉や、最近好きな「鬼滅の刃」に関するレビューや考察(ネタバレしています)を書いています。

アニメ「平家物語」7話『清盛、死す』

源頼朝が、遂に後白河法皇院宣を受けて挙兵。維盛率いる平家の兵は富士川の戦いであえなく敗走する。


半年とおかず福原から京に戻ってきた平家一門は南都の僧たちからも朝廷からも警戒され、ますます孤立していく。


年が明け、高倉上皇が危篤状態に陥る。清盛は徳子に今後の身の振り方を提案するが……。

 

結局、福原遷都は半年で終わってしまいました。すでに資盛様たちも京へ戻ってきております。宗盛様の頑張った環都の描写がなくて残念ですぅ…

 

そして清経様と敦盛様は京に戻ってきてもすっかり仲良しになっていますね。

重盛邸では清経様と敦盛様が「毬杖(ぎっちょう)」という球遊びをしていますが、南都の僧たちがこの球の事を清盛様の頭とか言って打って遊んでいるとか、趣味悪いですよね~マジで。

 

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微笑ましいふたり

 

そんな話の流れで敦盛様に進めるもんだから「清盛様の頭をですか」なんて敦盛様が思わず言っちゃってますよ~それを平然と「いえいえ、球をです」って清経様(笑)んなわけないじゃないですかぁ。しかし気の合うふたりですね。

 

びわが草の中で何かしてると思ったらあの猫ちゃんが隠れているのを呼んでいるんですね。京に戻ってきて清経はホッとしてるようです。

 

上皇様の具合は相変わらず芳しくなさそうですね。ここでは比叡山から言われ環都したということになっていますね。高倉上皇様は床に臥せりながらもいろんな情報を知っていますね。清盛たちが京へ戻って来たのは「平家が我らを討つために戻って来た(興福寺の僧徒たちの言葉)」まぁそういう噂も戻って来た理由のひとつではありますが…

 

清盛様は南都の僧徒たちに自分たちは戦う気はないということを伝えに丸腰で行ったにもかかわらず、ことごとく僧兵に討たれ、猿沢の池のほとりにさらし首を並べられたりそりゃさすがの清盛様でなくても怒りますよね。話し合いに行ってるのに問答無用で殺しまくるんだから。

 

清盛様の命により重衡様が南都へ向かうことに…この平家物語の重衡様はなんだかちょっと消極的なキャラになっているんですよね~。そんなことないんですけどねぇ。

 

そして南都の僧兵と戦い夜になります。闇にまぎれた僧兵たちが陣を襲うかもしれないということで、灯りとりに火をつけたけれど、風が強い日だったので、想像以上に南都の町に燃え広がり、興福寺東大寺なども燃えてしまいました。これで2回目ですから重衡様と南都の相性は最悪ですよね。

 

京ではびわが目を覚まし、猫ちゃんをお迎えに外を見ると風に煽られ、右目をふさいでしまう、左目で見えたのは沢山の死んだ人たちの魂(火の玉?)びわも苦しいし怖いだろうね。思わず猫ちゃんをぎゅっと抱きしめる。

 

清盛様は報告を聞いてご満悦な感じ?

「南都をことごとく焼討にするとは」時子様は不安に感じているようです。

そういわれるとさすがの清盛様もちょっと困った感じ?

 

猫ちゃんはびわになでなでしてもらってご満悦。そこへ資盛様がやってき手頭をなでようとするけど「シャー!」の攻撃にタジタジ。「飼い主そっくりだな」と。

 

「これで平家はまた多くの敵を作ることになってしまった(維盛様)」

「燃え広がったのは風のせいで、どうにもできなかったのでしょう?もとはと言えば、南都の僧が悪いのですし(清経様)」

「はぁ…そうも言い切れぬ(維盛様)」

話を変えようとする資盛様、今日は経子様(彼らの母親)のご機嫌伺いに来たんだから暗い顔をしないでと。

 

「それに我らがここで何を話そうと、南都は元に戻りませぬ。」と冷静な資盛。でも清経様が最近、資盛様は伊子様とよりが戻ったからそれ以外の事はどうでもいいんだろうと言われちゃいました。

 

お正月だけど、昨年はいろいろあったりしたので行事ごとも自粛みたいな感じのようです。重衡様も南都焼討に関してかなり落ち込んでいるみたいですから笛のセッションなどすぐ気持ちにならないみたいです。びわは猫ちゃんを遊んでいるところに女御の方から上皇様の具合がいよいよよくないみたい…

 

徳子が清盛様と時子様の所に呼ばれたみたいです。

徳子としたら今は少しでも上皇様のそばから離れたくないのに、清盛様から出てきた言葉は、上皇様が崩御された後の話。それも後白河法皇様の後宮に入ってはどうかと言われてしまう。死んだ旦那の父親の所に嫁げってどういうことだよね。清盛様もかなり焦っているようですが、さすがの徳子様もきっぱり断りましたね、もしそんなことを無理やりにでも進めようなら自分は出家して尼になると。

 

さすがの清盛様も徳子様の覚悟に対して無理強いはしなかったようです。

その後、上皇様が崩御なされ、びわが徳子様と安徳天皇の所に弔問に訪れたみたいです。無邪気な安徳天皇びわのやり取りが可愛いです。徳子様も初めて父上に逆らったと、そして母として安徳天皇を守って生きていくと。

 

「きっと上皇様も見守っていてくださる。そうよね?ただ一度だけど優しい言葉を頂いた。愛情ではないのだと、あの時は素直に受け取れなかった。でも、私が上皇様のおそばにいたことは、無駄ではなかったのよね?」

 

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徳子様と安徳天皇を抱きしめる上皇様が切ないです

 

別れの時、風が吹き、びわが亡者の目で母子を見ると、2人を抱きしめる上皇様の姿をが見えた。徳子様はああいっていたけれど、上皇様はずっと徳子様と安徳天皇の事を大切に思っていた、でもそれを伝えることもしないし、上皇様の思いを徳子様がみることが出来たらよかったのにと思う。

 

このシーンは涙ものでしたね。

実際は仲の良いふたりでしたし、安徳天皇のことも本当にかわいくて仕方なかったようですから上皇様、お手紙などにも親バカぶりがわかるような書も残っていますからね。

しかし21歳…短い人生でした。

 

ここで木曽の義仲(源義仲)の話題が出てきました。

頼朝の親戚だけど、父親が頼朝の兄に討たれて、木曽に逃れた義仲はそこで育つことに。まぁいろいろこれから登場するんじゃないのかしら?清盛様はみんな自分に逆らうと愚痴っておりますが徳子の事をかなり気にしているようです。

 

「一門の栄華を築いた果てに、皆に嫌われ憎まれとはのう」

そんな時、いつも励ますのは知盛様。父上を鼓舞しております。宗盛様も父上のテンションを上げようと頑張っております。清盛様も奮起しますが、どうも体調がお悪いようで、冬の寒い時期にもかかわらず、暑い暑いと言っております。みんな「??」な感じ。

 

全国のあちらこちらで源氏に就くものが現れたとか。宗盛様が総大将になってその者たちを討つと言ってるみたいですが重衡様が南都の一件以来、戦には乗り気ではないらしい。子供たちも宗盛様の総大将は若干不安に感じているようです。

 

そんな宗盛様のもとに、清盛様の容態が悪いという知らせが…

熱にうなされている清盛様。宗盛様がやってきましたが、部屋の外からも熱の熱気が凄い有様で部屋に入ることも大変そうです。水をかけてもすぐ沸騰してしまう有様。

 

そして、以前悪夢など見ないと言っていた時子様にも閻魔大王の使いがやってきて、清盛様を迎えに来たと。清盛様が寺や大仏を焼いたために今、炎で焼かれているのだと。そしてこの後は無間地獄の底へ沈んでいくことだろうと。目が覚める時子様。

 

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あ~ちち、あ~ちっです。

 

清盛様の部屋へ行く時子様ですがやはり、水をかけてもすぐ熱湯に、そして暑さにうなされる清盛様に声をかける時子様。遺言を尋ねる

 

「わしの骨と灰は福原の浜に…現世の望みは残さず達した。ただ…ただ…頼朝の首を見なかったことだけが心残り。わしが死んだあとはお堂も塔もいらぬ。供養もするな。すぐに追っ手を送り…頼朝の首をはね、わしの墓の前にかけろ…徳子は…まだへそを曲げとるの可能…」

 

そうして、清盛様は亡くなり、遺言通り福原の浜へ散骨。一門の皆様もご一緒にそれを見届けております。ふと見ると空が燃えたように赤い。ほどなくして清盛様の屋敷も火事で燃えてしまいました。

 

清盛様の最期は家人だった盛国のお屋敷だったということで、そこは高倉天皇の生誕地でもあります。JR京都駅から歩いて10分くらいの場所に石碑がありますので京都に来られた時には行ってみてはいかがでしょうか?なお、神戸にある「能福寺」には平相国廟があります。

 

「平清盛終焉推定地(高倉天皇誕生の地)」建碑除幕式

 

燃える清盛の屋敷の方を亡者の目でみるびわ。そこには重盛の姿が…

少しずつ自分の元からゆかりの人たちが死んでいくこと、わかっていてもどうすることもできない自分に思わず重盛にどうしたらいいだと問いかけるけれど、重盛からの応えはない。

 

そこへ慌ててやってきた維盛様。びわに重盛様も清盛様も亡くなって、これから平家はどうなっていくのか、行く末を教えてほしいとびわに懇願しています。

 

そんな維盛様に対して

「そんなふうだから、水鳥の羽音で逃げ出すのです。先が見えたってきっと何もできませぬ、兄上は。」

必死で維盛様のフォローをする清経様。びわに謝って帰宅する維盛様。

そして資盛がびわに向かって出て行けと。

 

「ずっと俺はお前のその目の色が気味悪かったんだよ。お前が弾く琵琶の音も嫌いだった。」

「兄上、なぜそのような…(涙)」

「父上が亡くなられたときに追い出しておけば良かったんだ。ここにはもうとっくに、お前の居場所はないんだからな。いいか、春になる前に出ていけよ。」

戸惑う清経に資盛の本当の気持ちがわかっているとびわ

 

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これからますますびわにとっても辛い日々になるだろう

 

そして、本当に家を出ていくびわ。琵琶と猫と一緒に…

資盛はこれからの平家の行く末を思い、未来も亡者も見ることが出来る彼女にこれ以上苦しんでほしくない。そして巻き込みたくないと思う優しさゆえのあの態度と言葉。言いたいことを言い合ってきた2人だからの思いをしっかりびわも受け止めているのが切なくて寂しくてえ悲しくて…びわはどこへ向かうんだろう、どこへ行くんだろう…

 

徳子がごっしーの所へ訪問しております。まぁ大変だった幽閉生活も終わってホッとしているという感じですね。その間、法皇様も肉体的にもかなり大変だったのでね。清盛様が死んで、無間地獄に行っても這い上がるためにあがいていそうだなんて言っておりますが、本当はめっちゃ寂しがっていると思います(笑)

 

そして後宮に御子姫君が入って来たと。美しいけれどおとなしいばかりでつまらないとごっしー。徳子だったら、こうして色々話もできて楽しく過ごせそうなのにって。徳子様も上手く話しをかわしながらこれからも時間を見つけて会いに来ますからと、そして御子姫君の所にも会いに行ったようです。

 

「望まぬ運命が不幸とは限りませぬ。望み過ぎて不幸になった者たちを多く見てまいりました。得たものの代わりに何を失ったのかも分からず、ずっと欲に振り回され、わたくしは泥の中でも咲く花になりとうございます」

 

「♪~女人、五つの障りあり 無垢の浄土は疎けれど 蓮華し濁りに開くれば 龍女も仏になりにけり(梁塵秘抄より)」

 

そんな徳子と様の言葉を聞いて法皇様は

「しかしの、そなたはもう、無限の泥の中に引きずり込まれておるのだ」と。

 

この徳子様の歌った(作詞は後白河法皇様)意味は平安時代、女性は死んでも成仏することはできないと言われてきていました。しかし、龍女という8歳の女の子は法華経の教えを信じることで、女性でも成仏することが出来るということを体現されたという物語があります。徳子も龍女のようになれたらと思ったのでしょうか…

 

その物語はこんな内容です。


www.youtube.com

 

いよいよ清盛様が亡くなって、びわも平家の元から去って行き、平家の滅亡のカウントダウンが始まりました。びわが今後どのように平家の行く末を見届けていくのか気になります。

大河ドラマ平清盛」レビュー参考(時系列順)

あくまでもドラマの内容なので完全なる史実とは違いますが参考になりますので紹介しております。

第48回『幻の都』(福原環都・南都焼討)

第49回『双六が終わるとき』(高倉院崩御

第50回『遊びをせんとや生まれけむ (平清盛の死)