アニメ「平家物語」4話『無紋の沙汰』
待望の御子を授かったにもかかわらず、病床に臥せってしまった徳子。
見舞いにきた重盛が片目で周囲を見ると、密議の陰謀で処分された者たちの怨霊が蠢いていた。
恩赦によって流罪になった者たちが解放され、徳子の息子が無事産まれるが、平家の立場はいっそう難しいものとなっていた。
身重の徳子が苦しんでいます。
「来ないで…来ないで…」とつぶやく徳子の様子に重盛様が左目で見てみると最初に出てきたのはなんと西光!
そして、清盛によって沙汰を下った亡者たちが徳子を取り囲んでいます。
そんな重盛に声をかけるびわ。
「この子だけは…助けてぇ」とおなかの子を守ろうとする徳子を心配するびわ。
帝も徳子の様子が心配でならない様子。
重盛も「必ず無事にお子を産みます」と声を掛けます。
「重盛殿。あなたにはお礼を申し上げなくては。父を幽閉するのはならぬと清盛様に掛け合ってくださったとか。ご自分の首(こうべ)までかけて。」
で、今法皇様何してるのかと言えば、ひたすら今様にふけってると…。「梁塵秘抄」の編纂とかかしら?
平家は朝廷にお仕えする身、今もこれからもと重盛様。
さすがのびわも随分と分をわきまえられるようになったみたいですね(笑)
びわに何が見えたのかと聞かれる重盛様。
「西光殿に私の力及ばずに備前に流された成親殿、鬼界ヶ島に流された俊寛殿たちの怨念。びわ、わたしはこれから父上の所に行く。ちょうど福原から京に来られているらしい。お前は資盛と屋敷に戻りなさい」
一方、その資盛様と言えば好きな女御さんに猛アプローチ中です。でもなかなかうまくいかない感じですね。こっそり様子をうかがっていたびわ。
帰りの牛車の中で資盛の話を聞くびわ。お相手が思い御寄せている男性は、資盛よりも20歳ちかく年上で歌も絵も上手いらしくて、資盛は心をもてあそばれていると言ってるけど…(笑)びわも応えてあげてるのに、お前こそ誰かを好きなることがあるのかと、いつまでも男の為りしてと言われちゃった(汗)
おどろくびわだけど、「みんな知ってる、まぁ来たときはわからなかったけど」って(笑)でもびわをみて、自分も他の人を探せばいいのかとそうしたら思い人も心が乱れて自分に振り向いてもらえるんじゃないかと(笑)
挙句に今宵わしの相手にでもと言われるびわ。驚くわそりゃ。しっかりビンタをくらったようです資盛様(笑)
重盛様は清盛様に、徳子に鹿ケ谷で処分した者たちのせいだから、供養し、鬼界ヶ島の者たちを許してはどうかと言っています。悩む清盛に「徳子が無事にお子を産むために」とさらにお願いします。
そして、重盛の言葉に従ったみたいで鬼界ヶ島に流された者たちの恩赦がおりました。喜ぶ俊寛だけど書簡には俊寛の名前なかったと言われ残されてしまったようです。
ある日の夜…重盛様具合悪いみたいですね。寝所に子供たちとび輪を呼んで話をしています。さすがの清盛様も瞬間様に対しての沙汰は許してもらえなかったと。
「なぜでございますか?」(維盛)
「密議は俊寛殿の屋敷で行われた。それ故、恨みも深いのであろうか。或いは、あとのおふたりは千本の卒塔婆を海に流し、反省されたようだが、俊寛殿はされなかったと聞く。そのせいかもしれぬ」
「ですが、徳子様の具合は良くなったと伺いました。びわ、早速快気祝いに伺おう」(資盛)
いやいや、あなたは違う目的でしょうよ(笑)びわも資盛の下心わかってるからの表情にほかの皆は「何?」って感じ(笑)
ある日、維盛の屋敷?で息子の様子を見てびわが「維盛、おとうだね。」と。
ん?と思う維盛に「それに比べて資盛は…」
「相手の方は美しく、歌を歌うのも上手い方だから、思いを寄せる方も多いのだろうねぇ~資盛も悩んでいるのではないかな」と維盛。釈然としないびわ。
「それよりもびわ、私の妻にも琵琶を聞かせてやっておくれ。慰めになるかもしれぬ。父上のおじいさまに頼んでくださり、妻の父上、成親殿は死罪は免れたけれど、流された備前の国で食事もろくに与えられず亡くなられた。徳子様にお子が生まれたら、おじい様の力はさらに増す。一体どうなってしまうのか。」
やはり、成親様は今回の死因は餓死説を取りましたか。まぁもう1つはかなりえぐいですからね。餓死も相当だけど…
徳子様の安産祈願のためにいろんなことをしていますね。
単にお子が生まれるだけではだめで、皇子じゃないといけないだけに必死です。
そしてかわいい皇子がお誕生して清盛様も上機嫌ですね。清盛様すっかり鼻の下伸びまくりで、涙を流しながら時期、帝の赤ちゃんを見てこれで平家も安泰だと。
複雑な面持ちの徳子…ハッとすると隣にはびわが来ています(思い出していたのかな)
赤ちゃんを見て生まれたらかわいいとびわ。徳子びわに先のことが見えるときたからこの子の未来を見てほしいとお願いするけど断固拒否するびわだけど、徳子が席を離れた隙に見ちゃったよぉ。
海の中でもがいている成長した赤ちゃんの姿…
ある夜、雷とともに竜巻が吹き荒れています。
そんな中、徳子の妹盛子が亡くなりました。
傍らには重盛様と徳子様そしてびわが来ています。
「まだ24だというのに。9つで嫁ぎ、その2年後には夫を亡くし、さぞ寂しいことであったろう」(重盛)
「だったらどうしてほかの嫁ぎ先を探してやらなかったの?」
「徳子…」
「盛子が受け継いだ財産を手放さないためだったのでしょう。皆、噂をしているわ。平清盛の次女盛子が死んだのは、平家の身で藤原家の財産を横取りした罰が下ったのだと」
徳子様の言いたいことも重々わかりますが、これがあったからこそそのような生活をすることが出来たわけで、自分はそんなこと望んでいなかったかもしれないけれど、のちの世の事を思えば必要なことでもあったんけどねぇ~。
京の町はつむじ風や雷の被害が結構酷そうですね。
町がひどい状態なのに清盛様は孫と盛子の財産の行方ばかりを案じていると気落ちする重盛様。
「陰陽師たちはさらに今から百日のうちに一大事が起こり、戦乱が相次ぐと占ったそうだ。お前はどう思う?(…)お前のその目には何が見える。」
「見とうない。見てもいなにも出来ぬのなら、何も見とうない。」
「そうだな。もう、私にも何も出来ぬ鹿ケ谷に加わった藤原の成親殿は妻の兄上で、維盛の舅、そのことで、私の立場はなくなった。私にできることと言えば…願わくば父・清盛がこれ以上の栄華を追い求めず、世を安らかにすることに心を砕いてくださいますよう。ですがもし、この栄華が父一代限りで終わるのでしたら、平家の子孫達が恥を受けるさまを見ずに済みますよう、どうか…私の命を縮めてくださいますよう、お願い申し上げます」
熊野詣に同行している琵琶がふと顔を上げると前に座っている重盛から青い炎が吹き上がって見えた。どうやら隣にいる維盛にも見えたようだ。どうしたという重盛様におもわずびわが言おうとするのを維盛様が制止した。「どうやら腹が減ったと…びわが」と話をはぐらかしました。
帰路に就く途中川で顔を洗ってさっぱりするびわと維盛様。思い出すのは厳島の海での出来事。じゃれあう2人を優しい面持ちで見つめる重盛様。そんな姿をお付きの者が維盛様の服が水にぬれて透けてまるで喪服のようだと。
重盛様、お食事ものどを通らないご様子で、子供たちも心配しております。
重盛様も大丈夫とは言ってるけど、いやどう見ても大丈夫には見えませんよ。
そんなところに、ごっしーがやってきました。
着替えて法皇様の下へやって来た重盛様。
「そなたの忠義には感謝しているぞ。しっかりせい、そなたは平家の棟梁であろう。清盛入道よりも長く生きねばならぬぞ。頼む、生きてくれ。」
いや、あなた、病人の所に来て、服を着替えさせて無茶なことばっか言ってますけど、こんなことになってるのもあなたの責任もありますからぁ~自覚してください。重盛様はもう「とくしなばや」の心境なのです。
お見舞いから帰る途中廊下で重盛の息子たちとびわがやってきました。
「何やら生気が抜けたようだな重盛は」
「熊野詣でから戻られて以来、あのように病の床に就かれて、食事もお取りになりません。」
「なんと、それは。どうしたものかのう。」
「法皇様、ここにおります清経は横笛の名手にございます。そのような暗い顔をなさっていますと、こちらも心配でございます。どうでしょう、父上の回復を祈って、歌いませぬか」
「おぉ!重盛の三男坊であるな。」
そして琵琶弾きもおるとびわを見せると俄然、やる気モードになったごっしーなのです。
「あそびをせんとやうまれけん~」と歌い上機嫌な法皇様、思わずびわもみんなも笑顔になりましたが、維盛は若干うんざり気味。重盛が大変なのに何を浮かれてるんだという感じ?でも重盛は「浮世には気晴らしも必要だ」と。こういう時にあえて明るく務めるのが資盛様ですね、一見空気読めよとかお調子者とか思われるかもしれないけれど、維盛様とのパワーバランスとうまくとっていると思います。おかげで少し暗い気持ちだった清経やびわも気分が晴れやかになったように感じました。
「維盛、そなたは父に似て思いつめるたちであるから、あまり気を張り詰めぬようにな。」
維盛も熊野で見たあの青い日の事が気になっているんです。
重盛様は夢を見ているようです。春日大明神と書かれている鳥居の前に山法師の姿が。もはや平家の運は尽きたからの、清盛様の「面白かろう?」
マジで悪夢だ。父上のこれからと平家の末路を聞かされた重盛様…
重盛に呼ばれた維盛だが重盛様の具合の悪さが目に見えるくらいひどい。
「維盛、これを…そなたに…」
と代々平家に伝わる名刀小烏、驚く維盛様。
「いや、これは葬儀の時に身に着ける無紋の太刀。清盛入道の最期の時にはこれを」
「何故、私に…」
「わたしはもう…私にはもう清盛入道を戒めることは出来ぬ。維盛、どうか私に代わって、これを。」
「はい、確かに」
この時点でもう重盛様のお気持ちは「とく…死なばや。早う…死にとうござります。」
ですから。もう一時も早く死んで楽になりたいそこまで追い詰められておりました。
重盛様としては自分が亡くなった後は自分の息子の維盛が次の棟梁になると思っていたのかなぁ~。でも現実には宗盛様が平家の棟梁になるんだよね(時子の方が出自がよいというのもあってそれだけを考えると正妻は時子となるので…。)
清盛様念願の大輪田の泊が完成しました。
清盛は時忠と泊の見える場所でご満悦ですが慌ててやって来た時多田の目的を聞く
「実は重盛殿が…」
びわが慌てて重盛様の寝所にやってきました。
いよいよ危ない重盛様。
「最後まで面白うないものであったな、わたしは」と重盛様。
「そんなことない」
「すまぬな。そなたを巻き込んでしまった、滅びゆく平家の一族に。弾いておくれ」
重盛様の耳元で琵琶を弾くびわ。
最期に大きく息を吸って旅経つ重盛。
後のびわが涙を流していますがこの時のびわの目はどうなってるのかな?
色が違うよね、後々何かわかるのかな?
「こんなことしか出来ぬ。びわには何も出来ぬ。見えていても何も出来ぬ。重盛、重盛!しげもりぃ!」
名前を呼びながら何度も体を揺り起こそうとするびわだけど、そして子供たちも到着しました。
「びわ」
「はっ、重盛。おっとう。そこにいるのだな。今もいるのだな。びわは重盛の目をもろうたのか。」
重盛様がお亡くなりになられました。
びわにとっても最初は父親を殺された憎い一族と思っていただろうけど、重盛とその家族たちと共に過ごすうちに家族にようになっていったと思うし、大好きな徳子や生まれた赤ちゃんの未来を見てしまったびわにとっては本当にこれから平家に怒ることすべてがきっとつらい日々となっていくだろう。
知っていてもそれを伝えたところできっとどうすることもできないだろうし、自分の能力を共有していた唯一の存在だった重盛様の死は辛かったことだろう。
清盛様もついに大輪田の泊も完成して、福原京を本格的に整備しようと張り切ってることだろうし、しかしこれからも色々平家そして朝廷波乱なことが押し寄せてきますね。重盛のいなくなったびわはどうしていくんだろう…
あくまでもドラマの内容なので完全なる史実とは違いますが参考になりますので紹介しております。
第43話「忠と義のはざまで」(藤原成親の沙汰と最期、徳子様ご出産、)
第44話「そこからの眺め」(盛子の死、重盛邸に法皇様お見舞い、重盛の死)