阿美の本棚

阿美の好きな書籍の言葉や、最近好きな「鬼滅の刃」に関するレビューや考察(ネタバレしています)を書いています。

TVアニメ「鬼滅の刃 遊郭編」第10話『絶対諦めない』

何とか伊之助を中心に炭治郎と伊之助のサポートで堕姫の首を斬る事に成功したのも束の間、伊之助を鎌でひと突きし、堕姫の首を奪還する妓夫太郎。天元様は腕を斬られ倒れている状態、炭治郎がうろたえている瞬間、帯の斬撃で周辺の建物が崩れ始め、善逸が炭治郎を突き飛ばす。そんな自分に対して炭治郎がすべての事を自分が油断したからだと心の中で責める、一体この絶望の状況の中鬼殺隊の勝利はあるのだろうか…

 

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2組の兄妹の物語でもあった遊郭

 

自分を責める炭治郎。俺がそもそも宇随さんのそばを離れなければ…ごめん…みんなごめん…。そんなことないのにどうしても炭治郎はそう感じてしまうんだね。

 

「謝らないで、お兄ちゃん。お兄ちゃんどうしていつも謝るの?貧しかったら不幸なの?綺麗な着物が着れなかったら可哀想なの?そんなに誰かのせいにしたいの?お父さんが病気で死んだのも悪いことみたい。精一杯頑張っても駄目だったんだから、仕方ないじゃない。人間なんだから誰でも…なんでも思い通りにいかないわ。」(人間の禰豆子)

 

「幸せかどうかは自分で決める。大切なのは”今”なんだよ。前を向こう。一緒に頑張ろうよ、戦おう。謝ったりしないで、お兄ちゃんならわかってよ、私の気持ちをわかってよ」(徐々に鬼の姿になる禰豆子)

 

炭治郎、いつも言っていましたからね。禰豆子に綺麗な着物を着せてやりたいとか、竈門家は決して貧乏と今ではいかないだろうけど、裕福ではなかった。家族も多いし大黒柱の父親も死んで色々苦労もあっただけに、家族を支える炭治郎にとっては思うところはあったことでしょう。年頃の女の子の禰豆子に対しておしゃれを楽しみたいだろうにそれすらもさせてあげらないけれど、禰豆子はそんなこと全くおねだりしたこともないだけに不憫に思っているだろうけれど、禰豆子の価値観はそんなところじゃないんですよね。(それこそ竈門家の長女というのか…)

 

炭治郎は相手の事を思うばかりに自分をないがしろにしてしまう。それが自分を優先するということで、小さいころから父親の代わりに家族を支えてきたから、それが彼の人間性を形成している。それは禰豆子も同じなんだけど、炭治郎の責任感の強さを否定したいわけではない、でも禰豆子にしてみたら、周囲の気持ちよりも、自分がどう感じているのかを優先してしまう炭治郎。それがいい場合もあるけれど、それが逆に相手の気持ちを無視してしまうこともある。禰豆子にしても一緒に戦えるのに、炭治郎はとっては禰豆子は人間の時のままのように守ろうという責任感で禰豆子の炭治郎と一緒にという思いを理解してくれない事が禰豆子には歯がゆいこともあったんだろう。

 

どんだけ頑張っても不可抗力なことだってある。それを自分のせいでと思いこまず、受け入れることも大切、そして誰かを頼ることは悪ではないことを炭治郎にも理解してほしい。今この現状を受け入れて禰豆子を信じて頼って一緒に頑張ろうって。

 

そしてそれを少なからず感じることが出来たんじゃないかな炭治郎。

大事なのは今自分に何ができるのかだと思えた炭治郎だけど、ふと見ると目の前には帯の攻撃で焼き尽くされてる遊郭の街並み…

 

そして目の前には妓夫太郎が…

まだ生きてるのかと、妓夫太郎が炭治郎言っています。

「運のいい奴だなあ。まあ運がいい以外取り柄がねえんだろうなあ」

堕姫もしっかり再生しておりますねぇ。

 

しかし、妓夫太郎も相当おしゃべり好きなのか?

 

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これだけ見ると確かに絶望的

「猪は心臓をひと突き、黄色い頭は瓦礫に押し潰されて苦しんでるから死ぬまで放置するぜぇ(ワイルドだろう…By妓夫太郎じゃないって、でも見てる人少なからず言っちゃっただろう(笑))虫みたいにモゾモゾしてみっともねぇよなぁ。柱も世変わったよなぁ。威勢がいいだけで毒にやられて心臓も止まって死んじまった。お陀仏だ。」

 

炭治郎のメンタルを攻撃しています。

箱の中身は姉か妹とかと尋ねる妓夫太郎に炭治郎はなぜ自分を殺さないんだとふと考える。とはいうものの、炭治郎自身も体が思うように動かないために、今首を狙っても斬れないと。

 

禰豆子は妹だと。それを聞いて喜ぶ妓夫太郎。

「やっぱりそうか、みっともねえな、お前。全然妹、守れてねえじゃねえか。まぁしかたねえか。お前は人間、妹は鬼だしなぁ。鬼の妹よりも弱いのは当然だが、それにしてもみっともねえ。兄貴だったらよぉ、妹に守られるんじゃなく守ってやれよなぁしっかりと、この手でよ…ヒヒっ」

 

と言いながら炭治郎の指を折る。(ウゲッ!)

 

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見た目ではどう見ても原作の方が痛いし怖い…

 

このシーン、原作でも衝撃的で、何度見てもウゲッ!ってなっちゃうけど、実は原作の方が私はえぐいなと思いました。アニメは音はすごいけど、折られるシーン、妓夫太郎の手が炭治郎の指を包んで指先しか見えてないけど(2本同時に折ってる)、原作だと折り方がちがうんですよ。

 

どこまで炭治郎をいたぶるんだよ妓夫太郎。

妓夫太郎「今どんな気持ちだ?一人だけみっともなく生き残って。頼みの綱の妹は殆ど力を使い果たしてるぜ。なぁ、虫けら、ボンクラ、のろまの腑抜け、役立たず。なんで生まれてきたんだお前は。どうする?弱い弱いボロボロのみっともねえ人間の体で俺の首を斬ってみろ。さあさあさあ!」

 

ドSな妓夫太郎に炭治郎、もう頭たたかれるわ、髪の毛つかまれてグラグラさせられるわ、言葉で色々言われるわ。痛い痛い!!

 

突然、炭治郎が禰豆子の箱を抱えて走り出しました。

妓夫太郎は怖気づいて逃げたと思っています。どういうこと?

ここからはアニオリシーンですね。

 

喜ぶ妓夫太郎。でもいあっという間に追いつかれ蹴飛ばされる。

それでもまだ逃げる炭治郎。近づいてくる妓夫太郎に向けて遊女たちが身に着けていた匂い袋をちぎって投げる炭治郎。しかし妓夫太郎からさらに蹴りを入れられてしまう。

 

さらに続く「みっともねえ」攻撃。額の痣も醜くて好きだと。そして、でた、鬼にスカウトされる炭治郎。いや、鬼にはなりませんよ。

 

空を仰ぐようなしぐさの炭治郎に

「悔しいんだなあ自分の弱さが。人は嘆くとき天を仰ぐんだぜ。涙があふれねえようになぁ」

しかし炭治郎…「俺は…俺は準備していたんだ」と突然、妓夫太郎に頭突きをくらわす。驚く妓夫太郎、そしてなぜか体が動かない。ふと見るとクナイが太ももにぶっ刺さってる。OMG!

 

そう、炭治郎は逃げたのではなく、落ちているクナイの匂いの場所に向かっていたのです。原作では雛鶴さんから予めクナイと受け取っていたものを匂い袋を割いてにおいを消したという感じなのですが、これは確かに違和感があったんです。多分クナイを持っていたら妓夫太郎も匂いを察知していたように思うんですが、アニオリで炭治郎の嗅覚を利用して、逃亡するふりをしてクナイを探し、妓夫太郎が追いつくまでに匂い袋でにおいを消す、そしてもう1つとして時間稼ぎにもなります。

 

炭治郎自身も相当披露しているので少しでも疲労回復したり、あとは最悪善逸が助けに来てくれないかという思いもあったのではないかな?(伊之助と天元様は死んだと思いたくないけど状況がわからないので)

 

そして、ヒノカミ神楽で妓夫太郎の首を狙います。こんなにいたぶられているのに全くあきらめることをしない、心が折れない炭治郎が不思議でならない妓夫太郎。

最後のチャンスを逃すまいと必死な炭治郎。

 

ここで、人間禰豆子・鬼禰豆子そして堕姫が「お兄ちゃん!」そ叫ぶ。その声に「ハッ」とする炭治郎。

 

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鬼になった妓夫太郎一歩違えば自分もそうなっていたかもしれない炭治郎

 

首を斬ろうとしてる妓夫太郎の姿に自分がオーバーラップする炭治郎。

「その境遇はいつだってひとつ違えば、いつか自分自身がそうなっていたかもしれない状況。俺は運よく人間でいられたけど、2人とも鬼になっていた未来もあったかもしれない。もし、俺が鬼に堕ちたとしても、必ず鬼殺隊の誰かが俺の首を斬ってくれるはず。」

 

原作では堕姫の声だけなんですけどアニオリで禰豆子(人間&鬼)のお兄ちゃんという言葉と映像を挿入することで、よりその後の妓夫太郎が炭治郎自身に見える描写にリアリティが出ていましたし、その後の竈門兄妹と堕姫・妓夫太郎の対比のイラストや炭治郎が自分が鬼になったら~の時の映像もアニオリです(セリフはあります)。とてもとても深いシーンです。

 

もう妓夫太郎も必死で首を斬られないように血気術を発動しながらクナイを抜こうとしていますし炭治郎もチャンスを逃すまいと必死ですが、それを見ていて焦る堕姫。帯で攻撃をかけようとしますが、瓦礫から善逸が抜け出して帯の攻撃を防ぎました

\(^o^)/

 

もう、どこまでかっこいいの善逸。姿は変だけど(笑)

善逸に攻撃をする堕姫に、善逸は霹靂一閃神速を使う。堕姫の頸を必死で斬ろうとする善逸。

 

この霹靂一閃の神速は1回の戦闘で2回しか使えない。足が折れちゃうので。

1回目は瓦礫から出るときに使っちゃったのでこれがラスト。チャンスを逃すまいと頑張る炭治郎と善逸。しかしこの神速のシーンも凄いですよねぇ~。しかし善逸の腕や足がガチムチなのに目のやり場に困っています…(汗)

 

そして、血気術で復活した妓夫太郎。必死で妓夫太郎の攻撃をかわす炭治郎。あきらめるなと思いながら頑張っていますが、妓夫太郎の鎌が炭治郎の目の前まで迫って来た…危機一髪のところに天元様が復活しましたぁ\(^o^)/

 

当然、驚く妓夫太郎。

もう天元様がメッチャカッコいい!炭治郎も当然びっくり!(妓夫太郎に心臓止まってると言われたからね)

 

そう、天元様は呼吸で一時的に心臓を止めていました。そうすることで毒の周りを遅らせるのと、実はその間に「譜面」を作っていました。無限列車でも炭治郎に呼吸で止血をしろと指導していましたよね。それと同じで柱の人などは呼吸などで筋肉を収縮させたり、一時的に傷をふさいだり、那田蜘蛛山の時、善逸も毒の周りを遅らせるために呼吸を使っていましたよね。

 

「譜面が完成した勝ちに行くぞ」と天元様。

 

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譜面ってこんな感じなんだぁ、なんだか感動シーンです

 

「譜面」とは

宇随天元独自の戦闘計算式である。分析に時間がかかるものの、敵の攻撃動作の律動を読み、音に変換する。癖や死角もわかる。唄に合いの手を入れるが如く、音の隙間を攻撃すれば敵に打撃を与えられる。が、毒の回った体では敵の攻撃を捌くのが限界、頸は狙えない。だから頼みの綱は炭治郎なのです。

 

この「譜面」アニメでどう表現されるのかメッチャ楽しみだったんですよ~

原作だと具体的にどういう風になっているのかある意味全く分からないのです(汗)

コマ数も少ないですしね、だからマジ期待していましたが、もう素晴らしい、上記のナレーションが入らないけれど、それを映像と妓夫太郎の言葉で違和感なく説明してくれて、そして妓夫太郎も天元様の攻撃にマジモードになっているというか、かなり焦っているように思えます。もう死闘ですまじで。

 

観てるこちらも何が何だかスピードについていけません(汗)

炭治郎も必死でついていきます。そうです。炭治郎追いつけていますよ~。

無限列車の時は煉獄さんと猗窩座の戦いを目で追うことが出来なかったのに、この数カ月の鍛錬でそこまで頑張れるようになっていたんですよ~凄い。

 

しかし、天元様、時に血を吐きながら、そして日輪刀の鎖を斬られ、左目を斬られる天元様、焦る炭治郎に「止まるな!跳べえ~!」と叫ぶ。

 

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これではさすがの妓夫太郎も身動き取れないです。

 

炭治郎が妓夫太郎の所に向かってとびかかる直前に、天元様が妓夫太郎の左腕を斬り落とし、日輪刀を体に貫通させて動きを封じています。飛び掛る炭治郎に「遅いんだよ」と妓夫太郎は右腕の鎌を炭治郎の顎にぶっ刺します。

 

痛い!炭治郎。しかし…妓夫太郎は今、完全に身動きが取れなくて攻撃が出来ない状態です。これは本当の意味で最後のチャンスです(煉獄さんと猗窩座の時は腕だけだったので逃げられたけれど、今回は体に日輪刀が貫通してますからね)。天元様も炭治郎も命がけですけど。

 

前回も同じように顎に鎌がぶっ刺さりそうになった炭治郎だけど、その時は天元様に助けられて逃れられたけど今回はドストライクです。

 

必死の妓夫太郎ですが、ここで炭治郎に痣が発現しました!

痣の発現と同時に髪も逆立って、妓夫太郎の鎌も抜けなくなっています。

 

自分は大丈夫だと堕姫の首さえ斬られなければと思うけれど、そんな堕姫の所になんと、伊之助が復活!伊之助は体の関節も自由に外せることが出来ますが、内臓も同じようにある程度移動することが可能なので、妓夫太郎が来た瞬間、心臓など横にずらして助かりました。そして野生児として山で暮らしていたこともあり、毒耐性もあり毒が効きにくい体質(逆に言えば薬も効きにくい体質)とは言いながらかなりの出血量みたいですけど…(汗)

 

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頑張れ!かまぼこ隊!!

 

そして伊之助と善逸の2人で堕姫の首を斬りました。もうみんなすごすぎるぅ…

妓夫太郎も最後の力を振り絞り円斬旋回を発動しようとするけれど、炭治郎が頸を斬りました。

 

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向かい合うように頸が転がりました

 

ほぼ同時に2人の首が飛びました!

転がる2人の首が向かい合わせに落ちました。

 

嫁たちも見ています。喜ぶ須磨さんだけど雛鶴さんに対して「草葉の陰から~」ってもうまた言葉のチョイス間違っていますよ~まきをさんに頭たたかれていますが、でもなんか様子がおかしいと雛鶴さん。もう、みんな毒に侵されて大変。

 

炭治郎も息をするのも大変な状況。景色が歪んで見える。しかし天元様が炭治郎に何か言ってるんだけど、炭治郎自身、妓夫太郎の毒で息も絶え絶えの状態で天元様の声が聞こえない。

 

「竈門、立て…まだだ!」

「なんだ…何か言ってる。首…斬れてなかったですか?」

「走れ!まだ終わってない!」

「宇随さんが…何か…」

「逃げろ~!」

 

首を斬られる直前に妓夫太郎が放とうとした円斬旋回が暴走発動して、鬼殺隊のメンバーはじめ、遊郭の周辺の建物が粉々になってしまいました。

そして何この世紀末的なエンディング…

 

この最後の天元様のセリフ、こちらも原作では言葉は書かれてないんです。必死の表情だけで「逃げろ~!」だけあります。字幕を付けるとこの時何を天元様が行ってるのかわかります(上記のセリフ)

 

はぁ、いよいよ次回が最終話となります。

 

本日の戦闘

妓夫太郎VS天元様・炭治郎

天元「日輪刀での攻撃」「譜面」

炭治郎「頭突きからのクナイ」「ヒノカミ神楽」「痣発現」

妓夫太郎「円斬旋回・飛び血鎌」「指折り・蹴り」

 

堕姫VS善逸・伊之助

善逸「雷の呼吸壱ノ型・霹靂一閃神速」

伊之助「日輪刀での攻撃」

堕姫「帯攻撃」

 

私の次回予想は(原作95話最期」~97話「何度生まれ変わっても前後編」まで)

問題は、この後考えられるのは2パターン

1.上弦会議

2.蝶屋敷での事(炭治郎の目覚め)

 

原作の流れでは上弦会議なんだろうけど、今回これで終わるとなると最後上弦会議をしてもなんだか次の繋ぎとしてアニメ勢は訳わからないんじゃないかなと、それならそれは次に置いておいて、遊郭編の戦いの後の蝶屋敷での炭治郎達の様子を前にもっていく方が話の流れ的には良いような気がしますが…。でもそうなると、炭治郎の先祖と謎の剣士の交流のシーンも追加しないといけないからなぁ~。

 

いっそのこと、97話でアニオリシーンやアニメで放送されなかった妓夫太郎の事をもう少し深堀して放送ということも考えられるかなぁ。あと梅がどうしてあんな行動をした理由もやってくれるのかどうかも気になります。

 

・善逸お目覚め

・禰豆子の爆血大活躍

・炭治郎、堕姫と妓夫太郎の口喧嘩を聞かされる

・喧嘩はやめて

・梅(堕姫)と妓夫太郎の過去回想

・童磨登場

天元様、伊黒さんからのネチネチ攻撃

・お館様お喜び

・上弦会議または蝶屋敷の様子

 

多分、次回はいろんな伏線が回収されることと思います。

なぜ、妓夫太郎は炭治郎にあんなに色々言ったりしていたのかも含め…

はぁ~これでひとまず終わるとなるとなんだか寂しいなぁ。

何かいい発表ある事の願うのみ。