阿美の本棚

阿美の好きな書籍の言葉や、最近好きな「鬼滅の刃」に関するレビューや考察(ネタバレしています)を書いています。

アニメ「平家物語」3話『鹿ケ谷の陰謀』

維盛・資盛・清経らとともに、厳島神社に赴くびわ
入内して6年になるが子を授かる気配のない徳子のために、一行は厳島神社に祈願の舞を捧げる。


一方、重盛は藤原氏延暦寺のいさかい、これをもてあます後白河法皇に頭を悩ませていた。


さらにその裏では、源氏の力を借りて平家を討つ密議が交わされようとしていた。

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びわの目に映る公達たちの姿はどう映っているのだろう…

 

厳島のお社に向かう重盛一家とびわだけど、びわは船酔いに苦戦。資盛が相変わらず冷やかしたりしております(笑)初めての厳島びわもさぞ驚いたことでしょう。

 

もちろん、維盛や資盛、清経たちも同じだと思います。

重盛様は清盛公から話をされていた時のことを思い出しております。

厳島神社は単に平家の武力や財力を見せつけるだけのものではなく、宋などの海外との交易をするときに瀬戸内海経由で大輪田の泊までの道中にこの厳島神社を見たときに日本の凄さを見せつけるためでもあるわけです。(今でいうとインバウンドでやって来た人たちが驚くみたいな感じですね)

 

神社では維盛様が舞を資盛様は笛を奉納しております。

えっ!?なんで宗盛様あんな顔なの?(汗)

最初誰かわからんかったわ。というか基本的に平家の人間はイケメンが多いのに何で宗盛様があんなキャラデザなの?まぁ、平家物語の中だから宗盛様が嫌われ役となるのは致し方ないんだろうけど、なんだか切ないっす。

 

宗盛様の嫌味に対して、清盛様はそんなことくっちゃべってないで、徳子の懐妊を真剣に祈れと怒られちゃいました(汗)

 

今回の厳島詣でメインは入内して6年、いまだ子が授からない徳子のご懐妊を願う詣でなのであります。そんな会話をそばで聞いてるびわも徳子のことが気がかりそうです。びわ、あれから徳子に会えていないのかなぁ…

 

船酔いは良くなったかとびわに話しかける重盛様。そこへ宗盛様がやってきました。

重盛様にそんな堅苦しい挨拶などしなくても母は違えども兄弟なのだからと宗盛様。びわの「なんじゃ?」という感じの表情。

 

重盛様は清盛様の最初の奥方の子供で、その方が亡くなられた後、時子様と一緒になられて宗盛様や知盛様などお子が出来ました。ただ、前妻の方は時子様よりも身分は低いので(時子様は落ちぶれていても一応貴族出身なので)時忠様などは宗盛様の方が時期棟梁にはあなたの方がふさわしいとか言われていたりしました。多分、宗盛様ご自身はあまりそういうの興味なかったかもしれませんね(平家物語では重盛様があくまでも平家の良心というスタンスになっているので宗盛様はあまりよく思われないポジとなっています)

 

「しかし、厳島は良いところですな」

「ああ、訪れることが出来たのも徳子のお陰だか…祈ったところで、お子を授かるのは難しいかもしれませんなぁ。入内して6年、帝も16というのに」と宗盛様。

 

潮が引いた海岸にいるびわに維盛様が声をかけるが、びわは宗盛様の事「いやな感じだな」とな(笑)。重盛様は武功もあげてるし、ごっしーからの信頼も厚いから宗盛様としては父上(重盛様)は目の上のたんこぶみたいなものかなと資盛様が解説。

 

そんなこと言うから、資盛兄も維盛兄の事を目の上のたん瘤と思っているのかと清経様からの突っ込みが入りましたが「そんなことはない、兄上は美しい、しかし、いかんせん、怖がりだからな」とカニを投げつけちゃう(笑)

 

またびわに口が悪いところとか宗盛に似てるとか言われちゃってあたふたしてる資盛様です。なんだか微笑ましいです。兄弟仲睦まじく大鳥居にそばまで歩いて行っている様子を見守っているようなびわなのです。

 

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このシーンの資盛と清経の着こなしバッチリですね。

維盛様の裾が基本形とすれば、資盛様と清経様は動きやすいように袖を絞って伸びた紐を結んで後ろに回すことで裾が捲り上がる(裾の紐がたすきの役目を果たしている)という機能があるのです。ちゃんと描けているじゃないですかぁ。こういうのは大事です。

 

そして京に戻ったびわ、琵琶の練習をしているところに、徳子がやってきました。

嬉しいねびわ。そして徳子も嬉しそう。厳島に行った報告をするびわだけど徳子は自分のためにそんなことしなくていいのにみたいな感じ。びわは徳子のことが心配でならないのです。

 

そこへ資盛がやってきました。御所へ帰るという徳子に自分もお供しますと。ここでもちゃんとお着換えしてくると言っていますね。内裏に行くには服装など決まっているのでね。どうやら徳子様のお付きの女御がお目当てらしい(笑)びわもびっくり!

 

そして帰宅。資盛様のちゃんと束帯姿ですね。

どうやらごっしーがやってくるみたいです。慈子様が亡くなったので寂しくて仕方ないんですよね~。でも会いに来られるのが嫌な(それも口実のひとつ)帝はお出掛けしてくると。徳子もごっしーにはいいように伝えておくと。

 

なぜか資盛様はごっしーのお気持ちがよくわかると(笑)好きな方に会えないのは非常に寂しいものだと、あきれる時子とびわなのです。でも資盛はちゃんとわかっているみたいですね。帝がどこに行くのかを。

 

「心が慰められる場所があるのは良い事だ」と徳子。じゃあ自分が法皇様のお相手をしますと張り切る資盛様。どういうつもりかわからないけれど、ごっしーも資盛と話が合うみたいで今様を楽しく歌い、資盛様も歌に合わせて舞を舞ったりしております。でもやはりごっしーは慈子様がいなくて寂しいと。資盛は彼なりに平家の事を思って行動しているんですね。

 

夜、今日の報告を重盛しているびわ。徳子に会いたかったと重盛ですが、今はいろいろ立て込んでて大変そうです。

 

西光の息子の師高、師経が加賀守として任地に向かった時に、ある寺で風呂を貸してと、言ったけれど断られてしまう。

 

宋銭を払うと言ったけれど、ここは役人が立ち入れない場所だし、比叡山の末寺だから、法皇様の縁の人を入れることは出来ない。それを自分を見下した物言いをしてと、すったもんだが始まってしまいました。それを合図に一斉に山法師たちと小競り合いになり、寺を焼いてしまい、これを聞いた比叡山の明雲、「強訴じゃ~」と強訴フェスティバルが始まってしまい、その対応に重盛様は大忙しなのです。

 

明雲は師高を断罪しろといいながら強訴をしているんだけど、これがなかなか交渉とお沙汰は思うようにいかなくてね。しびれを切らした山法師たちは内裏に向かって強訴を始めております。

 

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神輿が来たら重盛たちが手出しできないのわかってるだけに山法師たちさすがです

 

重盛はなんとか控訴を食い止めようと鎮圧に向かいます。ごっしーに何としても内裏に入らせないように食い止めろと言われます。重盛も郎党たちに特に神輿には弓を射ないようにと散々注意していたにもかかわらず、神輿に弓が射てしまいました。


清盛様が出家するときに戒師に選んだは延暦寺で、平家は延暦寺と利害関係が出来たことでごっしーはそれがいけ好かなくて、自分が出家すると決めたときに、対立している園城寺(三井寺)ですることにしました。延暦寺をけん制する為にあえて敵対している園城寺をチョイスしたことで延暦寺はごっしーの事をよく思ってなくて、このような騒ぎに発展してしまいました。

 

ある夜、鹿ケ谷(場所は京都鹿ケ谷の山荘(静賢法印(信西の子)の山荘)にてごっしー、西光、藤原成親などが集まっております。そこでは平家(清盛)の悪口大会が開かれておりまして、何とか平家をぎゃふんと言わせたいと策を考えておりました。

 

それには源氏の力が必要だと源氏の武力さえあれば平家なんぞあっという間に倒れるだろうと言いながら瓶子を倒す成親。それに対して西光が「甘いですな。平家の首はこのようにきちんともぎ取ってしまわねば」と。

 

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瓶子と平氏をかけているわけです。

 

この時の成親がまずしたことは瓶子を倒しました。この瓶子(へいし)は「平家(平氏)」の事を指していて、「平氏(平家)を倒す」と、しかしそれだけではだめだということで西光はさらに瓶子の口を壊して「瓶子(平氏)の首を取る」という風に行ったわけです。言葉遊びみたいなものですね。

 

それを聞いて汗をかいているのは多田行綱です。結果的に彼が平家に密告して計画がばれてしまい、俊寛や西光たちが捕らえられたと重盛の子供たちが重盛に報告しております。この時多田行綱は藤原頼政の所に応援要請したんだけど断られてるんですよね。そういうのもあってこの計画は成功しないと思い密告したみたいです。

 

西光は清盛様の所に引っ立てられております。武士の分際で偉そうにしてと西光、この世は平家の物ではないと言われカッとなった清盛様、出ましたキックが。やはりキックされるのですね西光殿。もうマジでボコボコ頭を狙う清盛様なのです。怖いよぉ~

 

成親は島流し、西光はその後斬首されました。

そうなんです、成親も密議に加わっていたと聞かされ重盛様も頭も胃も痛いです。ごっしーはいずれ清盛様が捕らえると維盛。

 

重盛は「皆に伝えよ、天下の大事を聞きつけた。重盛を信ずる者は参集せよと。そなたらは屋敷から出るな」といい重盛は出かけます。慌てるびわ

 

「私は怖い、もう今までのような日々は終わったのだ。きっと変わる、全てが…変わってしまう。」と維盛の言葉に居ても立っても居られないびわは重盛を追う。

 

何とか入り口で追いつくびわ。重盛に「一緒に帰ろう。」と

しかし「今はだめだ」という重盛に「じゃあ一緒に行く」とびわ

「だめだ」

「だめじゃない!」

重盛を止めるびわ

「余計なことをするでないぞ」

「おとうもそう言った。言って…」

 

これから起こることがわかっているからどうにかして止めたいびわなんだろうけど、多分重盛もそれはわかっていたのかもしれないだからびわに「余計なことをするでないぞ」といったんだと思います。

 

清盛様たちは武装して双六をしながら重盛様の到着を待っています。

そして重盛様がやってきましたが、武装した姿でやってきました。

清盛様にごっしーの所に行くのはやめてくださいとお願いします。

父を戒める重盛に「悪いのはあいつらだ」

法皇様は清盛の屋敷に来て御とどまりいただくと。

 

成親様はしまったぁ~って感じで「死にとうない」と。

成親様の死亡に関しては諸説ありますがこちらではどちらを採用したのでしょう?

 

重盛は自分の館に兵を集めていると、清盛は喜びますが、その兵は平家を討つための兵だと。そして父を討ちたくて討つのではない。今の平家の繁栄も法皇様のご恩があるためだと。

 

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重盛様の言葉に清盛様のアンサーは?

 

そして重盛様の名言

「忠ならんと欲すれば孝ならず。孝ならんと欲すれな忠ならず…」が出ました。

法皇様に対しては忠義があり、父上に対しては子供としての恩がある。しかし自分はどちらを選ぶこともできない、ここを動くというのなら、いっそのこと自分の首を斬ってから行ってください。そうしたならば父上に対する恩も法皇様に対する忠も出来なくなるからと重盛様。さすがの清盛様も…

 

親子の会話を目の前で見てるびわは一体何を感じただろう。

重盛様の心中と体が心配です。

 

大河ドラマ平清盛」レビュー参考(時系列順)

あくまでもドラマの内容なので完全なる史実とは違いますが参考になりますので紹介しております。

第40話「はかなき歌」厳島神社詣で、維盛や資盛の舞関連)

第41話「賽の目の行方」(加賀の国司・藤原師高(菅勇毅)が僧を相手に騒動を起こすと言う事件・延暦寺の強訴フェスティバルなど)

第42話「鹿ケ谷の陰謀」(西光に清盛様の怒りのキック攻撃)

第43話「忠と義のはざまで」(忠ならんと欲すれば考ならず~)